とんぼ玉とは・・・
とんぼ玉は、穴の開いたガラス玉のことを指します。模様のついたガラス玉をトンボの複眼に見立てたため、「とんぼ玉」と呼ばれたといわれています。
江戸時代には青地に白の花模様のガラス玉を「蜻蛉玉」と呼び、それ以外のものは模様に応じて「スジ玉」「雁木玉」などと呼び分けていましたが、現在では模様に関係なく「とんぼ玉」と呼ばれています。
とんぼ玉も実際自宅で作ることができますが、少し特殊な物と火を取り扱うので大人の方向けです。
用意する物
●バーナー
ガラス棒には、大きく分けて2種類あり、クリスタル系 (鉛ガラス)とソーダ系 (ソーダガラス)(無鉛ガラス)があります。
融点に違いがありますので、使うガラス棒の種類によっては、バーナーも選ぶ必要があります。
●ガラス棒 1本300円程度であります。
●芯棒
●離型剤
●ピンセット
●保護用メガネ
●鉄板
●水の入った小さな器
作り方
1 余熱
バーナーの炎の5㎝~10㎝程上で、ガラス棒を鉛筆を持つように持ち回しながら20秒ほど余熱します。
ガラス棒の急冷急熱はどちらも割れる原因になりますので絶対にしないでください。
熱くなったガラス棒を炎の中へ入れた時、炎がオレンジ色(炎色反応)を示したらガラスの溶解が始まります。
ガラスを良い状態で溶かすには、内炎の先端から外炎の先端までの幅を目安とし、出来るだけ温度の高い外炎の先端に近い所でガラスを保持するよう心がけて下さい。
2 肉溜を作る
ガラスが溶けてきたらゆっくりと回転させ肉溜を作ります。この肉溜の大きさが巻き取る玉とほぼ同じ大きさになります。
作りたい大きさの肉溜を作ります。
肉溜の大きさはガラス棒や芯棒の太さも関係するので、あまり大きな肉溜をつくると落ちてしまったり、ヒビがはりやすいです。
ガラス棒を熱しながら、もう一方の手で離型剤をつけた芯棒をとります。常に芯棒をゆっくり回転させているのを忘れないようにします。
3 離型剤の付いた芯棒を炙る
十分乾燥させた離型剤も、そのままガラスを巻き取るとガスが出て、巻き取った玉に気泡が入ります。ガラスを巻き取る前に、離型剤が赤くなるまであぶります。
ここで、赤く焼けた離型剤を長く火に入れているともろくなって玉が巻き取りにくくなるので、赤くなったらすぐガラスを巻き取るか、一旦火の外へ出して巻き取るタイミングを計っていきます。
4 巻き取り
十分に溶けたガラスを、あぶった芯棒に乗せます。
ガラスを巻き取るとき間は、芯棒とガラスが直角な位置になるように心がけていると、偏りが少なく玉端のきれいな丸玉ができます。
芯棒を手前から向こう側へゆっくり回転させながら巻き取ります。溶けたガラスを、芯棒にのせていく感じで巻き取ります。
5 整形
巻き取ったガラスはゆっくりと回転させながら形を整えます。
この時、芯棒は机と平行になるよう保持します。芯棒が平行でないと巻き取った玉が柔らかく、流れて変形します。 ゆっくり回転させていくと、凸凹がだんだん取れていきます。
6 冷ます
溶けて変色していたガラスが元の色に戻ってきたら空き缶などに立てて完全にさまします。
室温にもよりますが、15分~20分程でさめます。
7 玉を外す
15分~20分さました玉にさわって、熱くなければ、玉がすっぽり入るコップなどに水を張り、芯棒ごと水に付けておきます。
離型剤が水分を含みはがれてくるので、玉を回して芯棒から抜き取ります。
穴を綺麗にして完成です。